納骨堂の概要・メリット
お墓に関する法律「墓地、埋葬等に関する法律」(墓埋法)によると、納骨堂とは、「他人の委託を受けて焼骨を収蔵するために、納骨堂として都道府県の許可を受けた施設」と定義されています。遺骨を安置しておくことができる施設のことを、納骨堂というわけです。お寺の建物の中に設けられていたり、納骨専用の屋内型施設などの形態があります。
納骨堂は墓地に遺骨を埋葬するまでの間、一時的に遺骨を預けるという施設であったため、預かり期間が決められている場合が多かったようです。しかし、その後、一時的な遺骨の整理先としてではなく、更新可能の期間延長ができる施設も増え、恒久的に遺骨を祭祀する役割を担うことになってきました。
納骨堂の概要
納骨堂の形態は、棚に遺骨を安置するシンプルな「棚式」のほか、骨壺を個々に納めるために区分けされたスペースに扉が付いている「ロッカー式」、屋外墓石を模したものを屋内に取り入れた「墓石形式」、位牌を飾り、供え物を捧げる上壇と骨壺を収蔵する下壇に分かれる「仏壇型」など種類はさまざまです。最近の傾向として、コンピュータ制御で自動的に骨壺が運ばれてくる「自動搬送式」の納骨堂なども評判になっています。
また、納骨できる遺骨の数に合わせて、一人用、二人用、家族用などがあります。ほかの方の遺骨と合祀される「合同納骨堂」もあります。
納骨堂は屋内にあるため、管理者が掃除など維持管理はしてくれますが、ほかの方々と場所を共有しているため、お花やお供え物などに関しては、それぞれの施設の規則を順守しなければなりません。最近では、セキュリティ面を強化したカード認証式のシステムなども出てきました。
納骨堂は通常のお墓と同様に、管理費を払い続ける限り永代に渡り使用できるのが特徴です。ただし、33回忌など一定期間安置した後に合祀する形式も、最近では多くなってきています。預かり期間や形態、管理方法や供養方法は施設によってまちまちですので、施設の内容をしっかりと調べて納得した上で購入した方がよいでしょう。
納骨堂のメリット
納骨堂には、どのようなメリットがあるのでしょうか。以下に、納骨堂の主なメリットとデメリットをまとめました。
メリット
- ・引越しや転勤で移動しなければならない時、墓石がないため移動しやすい
- ※移転手続きに関しては墓石と同様に必要となります
- ・一般墓を建立するよりも、墓石代などがかからないため費用を安く抑えることができる
- ・日常の掃除、保守点検は納骨堂の管理者が行ってくれるため安心
- ・施設によっては、バリアフリー仕様であったり、冷暖房が完備されているため、1年中快適にお参りができる
- ・公共交通機関の整った利便性のよい立地であることが多い
デメリット
- ・納骨堂の種類により、お水をかけたり、線香を焚くことができない
- ・大人数でのお墓参りなど、室内のため難を感じることがある
- ・年間管理費がかかる場合がある
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